犬の健康、あなたはどのくらい考えていますか?犬を家族の一員として飼っている方は多いですが、飼い主として犬の健康を守る責任があります。
その中で「葉酸」は、犬にとっても重要な栄養素です。葉酸の働きや必要量、過剰摂取時のリスクについて詳しく解説します。
犬にとっての葉酸の働きとは?犬に葉酸は必要か?
葉酸は犬にとっても人間と同じように重要な役割を果たします。例えば、以下の働きがあります。
- 赤血球の生産:葉酸が不足すると、犬も貧血になることがあります。
- 心臓発作の予防:循環器系の健康を保つ役割もあります。
- 妊娠時の胎児の発育:特に妊娠中の犬には葉酸が不可欠です。
しかし、わたしたちと犬で違うところもあります。それは、犬は体内でビタミンCを合成することができるということ。
わたしたちはビタミンCを体内で作ることはできないため、食べ物やサプリメントからビタミンCも摂取しなければなりません。
犬はビタミンCを作ることができますから、葉酸だけを摂ればしっかりと体内で働いてくれる、というわけです。
葉酸が不足すると、犬も貧血になります。これは、赤血球が作られなくなるためです。
また、葉酸が不足すると口内炎ができたり、下痢などの症状が見られることがあります。普段から犬の様子を観察して、異変に早く気づけるようにしましょう。
犬の葉酸の摂取量はどのくらい?
では、犬はどのくらいの量の葉酸を摂ればいいのでしょうか。
わたしたち人間は年齢や妊娠の有無によって摂取するべき量が変わりますが、犬の場合は体重によって変わります。
目安としては、成犬で4g×体重(kg)、子犬で8g×体重(kg)分の葉酸が必要だとされています。
普通、ペットフードや犬用のおやつには葉酸が含まれていますので、普通にえさを与えていれば犬が葉酸不足になることはまずありません。
では、むしろ過剰摂取してしまうと何か問題があるのでしょうか。
考えられることとしては、たとえば飼い主の葉酸サプリメントを誤飲してしまうこともあります。
万が一飼い主の葉酸サプリメントを犬が飲んでしまったら、当然葉酸は過剰摂取になるでしょう。
しかし、葉酸は水溶性のビタミンであるため、たとえ過剰摂取してしまっても腎臓から尿へと排出されるだけです。
過剰摂取によるトラブルやリスクは、あまり考えなくて大丈夫だと思います。
むしろサプリメントの場合は、「葉酸」という栄養素よりもサプリメントにするための添加物のほうが気になります。
わたしたち人間には無害であるものも、犬にとっては負担となるものもあるのです。人間用のサプリメントを犬に与えるのはやめましょう。
もしも犬の葉酸不足などが気になるときは、犬用のサプリメントなどを検討してみてください。
葉酸を多く含む食品
では、ここで葉酸を多く含む食品をいくつかご紹介しましょう。
葉酸はお肉(レバー)や野菜、果物などに豊富に含まれています。
葉酸は加熱したり水にさらすことで失われてしまう栄養素なので、葉酸を摂りたいのならできるだけ「生」の状態で摂ることをおすすめします。
ここでは葉酸を豊富に含んでいるアボカドを例にあげたいと思います。アボカドは森のバターと言われるくらい、濃厚な風味が特徴です。
葉酸も豊富に含まれていますから、チーズと合わせたサラダなどで積極的に摂りたいですね。アボカドの中身の部分なら、犬に与えることも可能です。
ただ、アボカドは葉酸を補うためにはおすすめですが、脂肪分も多いため注意が必要ではあります。人間も犬も同じですが、アボカドは食べすぎれば太ります。
「健康」を意識するのなら、やはりアボカドばかりを犬に与えてしまうのはやめたほうがいいのかもしれませんね。
葉酸は、わたしたち人間にとっても犬にとっても欠かせない栄養素だということがお分かりいただけたと思います。
特に妊娠中の犬には欠かせませんので、普段のペットフードの他にも犬用のサプリメントなどで葉酸をプラスしてあげることも考えてみてください。
葉酸には精神を安定させるという働きもありますので、妊娠中でイライラしている犬を落ち着かせるという意味でもおすすめなんですよ。
基本的には、葉酸の働きや葉酸の効果というのは人間も犬も同じなのです。普段はあまり気にしない栄養素である葉酸ですが、これを機に意識してはいかがでしょうか。
家族の一員である犬といつまでも仲良く健康に過ごせるよう、今のわたしたちにできることをしていきましょう。