骨粗鬆症という病気を知っていますか？主に高齢の女性がなりやすいイメージがありますが、なにも高齢の女性だけがなるものではありません。
実は、骨粗鬆症というのは妊娠中や産後にもなりやすいと言われているのです。「骨を強くする」「骨を丈夫にする」と聞くと、やはりカルシウムが思い浮かびますよね。
確かに骨粗鬆症の予防には、カルシウムは欠かせません。しかし、カルシウムをたくさん摂っている人でも、骨粗鬆症になることがあるんですよ。
骨粗鬆症とは？
骨粗鬆症という言葉を聞いたことはあっても、具体的にどんなものなのかくわしく分かる！という人はあまりいないかもしれません。骨粗鬆症というのは、骨がもろくなってしまっている状態です。骨の量が減り、骨折しやすい状態であるといえます。
骨粗鬆症かどうかを調べるためには、整形外科などで「骨密度」を測定するのが一般的です。骨密度(こつみつど)とは、骨の強度を表すもので、一定容積の骨のなかに含まれるカルシウムやマグネシウムの量を測定しています。
骨密度が高ければ、それだけ骨が強いということ。骨密度のピークは、男性では25歳～30歳頃、女性は20～25歳だと言われています。
とはいえ、この「骨密度のピーク」に該当する人であっても骨折をすることはあるでしょう。骨は強いはずなのになぜ？と思いますよね。
若い人で骨折をしやすい人の骨密度を測定しても、決して低いということはありません。では、なぜ骨密度が高くても骨折するのでしょうか。
それはずばり、「骨質」が関係しています。
骨質というのは、骨組織の基質を作っているタンパク質のことで、主にコラーゲン、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸マグネシウムから成り立っています。簡単にいうと、骨を支えているのが骨質です。
骨密度が高くても、土台である骨質がよくなければ、簡単に骨は崩れてしまうでしょう。このことから、骨粗鬆症の予防には「骨密度」と「骨質」が重大な鍵を握っているのだといえます。
骨粗鬆症の予防にはカルシウムと葉酸！
骨粗鬆症を予防するには、カルシウムと葉酸が欠かせません。カルシウムだけではダメですよ。
成人男女の場合、1日に必要なカルシウムは約650～700mgです。骨粗鬆症の予防をしたいのなら、さらにプラス100mgは摂取したいところ。
現代の日本人の食事では、カルシウムは圧倒的に不足傾向にあります。意識してカルシウムを摂取していきましょう。体内での吸収率の高い、乳製品での摂取がおすすめです。
そして、さらに必要なのが葉酸です。葉酸と聞くと、妊婦に必要なものというイメージがありますよね。骨質を高めるためには、骨質を形成しているタンパク質を強くしなければなりません。そのためには、コラーゲンの劣化を食い止める必要があります。
骨質が低下する主な原因は、コラーゲンの劣化です。コラーゲンの劣化は加齢も原因なのですが、血液内のホモシステインという物質が増えることも、1つの原因として考えられているんですよ。
ホモシステインは動脈硬化の原因にもなるもので、健康を脅かす物質でもあります。葉酸はコラーゲンの生成を促すだけでなく、ホモシステインの代謝を促す働きもあるんですよ。
骨粗鬆症と葉酸は一見関係ないように思えますが、実は重大な働きをしているのですね。
葉酸やカルシウムが摂れる骨太家族って？
葉酸やカルシウムが配合されたサプリメントはたくさんありますが、「骨粗鬆症」は誰にでも起こりうるものでもあります。カルシウム不足が続いたり、偏った食事をしている人の場合、年齢など関係なく発症するかもしれません。
そのため、「自分だけが予防する」というよりは、「家族みんなで」予防することが望ましいといえます。ここで紹介するのは、お米と一緒に炊くだけで葉酸やカルシウムが摂れる「骨太家族」。
お米の味は変わらないので、黙っていれば何かを加えているなんて絶対に分かりません。お茶碗1膳で、なんとカルシウム100mg、葉酸100μg、食物繊維0.7gを摂ることができます。
どれも今の日本人には不足しがちな栄養素ばかりなので、このような形で簡単に摂取できるのは嬉しいですよね。
薬や錠剤を飲むのが苦手だという人も、ごはんに混ぜてしまえば問題ありません。ごはんは毎日食べるものですから、ぜひ毎日の食卓に「骨太家族」を加えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
骨粗鬆症は、骨密度と骨質の両方が関係していることが分かりました。骨粗鬆症＝骨密度と思っている人は非常に多いのですが、骨密度だけではないのです。カルシウムだけでなく、葉酸も摂ることで骨粗鬆症の予防をすることができるでしょう。
「まだ若いから大丈夫！」と思っていると、痛い目に合うかもしれませんよ。あとから泣くことのないように、健康な今からカルシウムと葉酸でしっかりと予防に励んでいきましょう。
もちろん普段の食事を見直して、カルシウムや葉酸を含むものを食べるようにしていくことも忘れずに。
