世の中にはたくさんの食品があります。栄養価が高いと言われている食品もたくさんありますが、それらは値段が高かったり、なかなか手に入らないなどのデメリットがあります。
どんなに栄養価が高くておすすめであっても、手に入らないのでは意味がありません。栄養価の高い食品は、いわゆる「スーパーフード」と呼ばれるものばかりではありません。もっと身近な食品でも、栄養価が高いものはたくさんあります。
その1つが「とうもろこし」です。
みなさんもとうもろこしを食べたことはありますよね。ここでは、そんなとうもろこしの栄養価や葉酸の含有量についてご紹介していきます。
とうもろこしは世界三大穀物の1つである
とうもろこしは野菜ですが、米や麦に次ぐ穀物です。世界三大穀物の1つなんですよ。というのも、とうもろこしは炭水化物(糖質)がメインであり、大きめのとうもろこしだと1本で300kcalほどもあるのです。
300kcalというのは、白米お茶碗2杯分にも相当するカロリーです。意外に高カロリーなことに驚いた人もいるかもしれませんね。炭水化物がメインですから、主食の代わりとしても成り立つ食品なのです。とうもろこしは、主食の代わりになるからおすすめだというものではありません。
- 炭水化物
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンE
- リノール酸
- 食物繊維
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄分
- 葉酸
とうもろこしは、これほどの栄養素をバランス良く含んでいる食品なのです。こうしてみると、多くの栄養素を含んでいることが分かりますね。中でもリノール酸は、血液をサラサラにする効果があることで知られています。
そのため、高血圧や動脈硬化の予防にも役立つ成分です。食物繊維も豊富ですから、便秘の改善や血糖値の改善にも効果的なんですよ。さらに注目すべき点は、とうもろこしに「葉酸」が含まれているというところです。
葉酸という栄養素を知っていますか?
葉酸はビタミンB群の一種で、細胞分裂の促進やDNAの合成、赤血球の生成などの働きがあります。妊娠中に不足すると赤ちゃんの神経管閉鎖障害などのリスクが高まることから、妊娠中には特に重要な栄養素だと言われています。
そんな葉酸が、とうもろこしには含まれているのです。葉酸は水溶性のビタミンであるため、熱に弱く水に溶けやすい性質があります。妊娠中に必要な葉酸は、普段の食事プラス400μgと言われています。
茹でたとうもろこし100gあたり、葉酸は85μg含まれています。大きさにもよりますが、1本あたり135μgもの葉酸が含まれていることになります。これだけの量が含まれているのなら、ぜひ妊娠中には積極的に摂りたい食べ物だと言えますね。
とうもろこしは缶詰めや冷凍もあるけれど…?
とうもろこしは夏野菜であることから、夏にはスーパーなどでも良く見かけますよね。では夏以外の時期にはとうもろこしを食べられないのでしょうか。
みなさんもご存じのとおり、とうもろこしは生のまま売られているだけではありません。缶詰めになっていたり、冷凍で売られていますよね。
いつでも安定した価格で手に入れることができるというのは、最大のメリットだと言えるでしょう。でも1つ、気になることがあります。
それは、缶詰めや冷凍のとうもろこしは、栄養価が劣ってしまうのではないか?ということです。
妊娠中などに葉酸を摂る目的でとうもろこしを食事に取り入れようと思っている人にとって、栄養価がどう変わるのかはとても気になるところです。
結論からいいますと、生のとうもろこしと缶詰め、冷凍のとうもろこしではそこまで栄養価は変わりません。
ただ、葉酸に関しては生のとうもろこし(茹でた状態)100gあたり85μgに対し、缶詰めは18μg、冷凍は66μgです。葉酸は熱に弱いので、缶詰めに加工する際の過程で失われてしまうのでしょう。
葉酸を摂る目的でとうもろこしをと考えているのなら、缶詰めよりは冷凍のものを選んだほうが良さそうです。妊娠中の人以外にも、アルコールをたくさん飲む人やピル(経口避妊薬)を飲んでいる人は葉酸が不足しやすいです。
葉酸はガンの予防や動脈硬化の予防などにも効果的な栄養素です。
健康のためにも、葉酸が不足しがちな人は積極的に葉酸を摂るべきだといえます。とうもろこしは手軽に手に入れることができますし、いろいろな料理にも使いやすいのでおすすめですよ。
お米3合にとうもろこしの缶詰めまたは冷凍のものを1缶(または1袋)入れていつも通りに炊くだけで、簡単にとうもろこしご飯が作れます。
特別な味付けをしなくても、とうもろこしのほのかな甘味が引き立っておいしいですよ。
まとめ
身近な食材であるとうもろこしに、多くの栄養素が含まれていることに驚いた人もいるでしょう。とうもろこしのヒゲは漢方やお茶などにも使われていますし、全体的に栄養価の高い食品だといえるでしょう。
妊娠中の人はもちろん、そうでない人も積極的にとうもろこしを食べたいですね。ただ、とうもろこしは炭水化物なので、食べ過ぎには注意してくださいね。