晩婚化が進むにつれて、不妊症で悩むカップルも増えています。やはり妊娠というのは若い頃の方がしやすいですし、タイミングでもあります。
しかし、どんなにタイミングを合わせていても、一向に妊娠できない…そんな人もいるでしょう。一昔前では、不妊の原因は女性側にあると考えられていました。
確かに妊娠するのは女性ですが、妊娠は女性だけでするものではありません。現在では、不妊症のカップルのうち、男性にも原因がある場合は約50％にも上るそうです。
なにか病気が原因で妊娠できないのなら、その病気を治療すれば妊娠できるということですが、残念ながら原因不明の不妊という人はとても多いのだとか。
そんな原因不明の不妊に打ち勝つため、妊娠をサポートする成分から構成された「妊活サプリ」もたくさん販売されています。
ここでは、そんな妊活サプリの多くに含まれている「葉酸」に、不妊症の改善効果があるのかどうかを調べてみました。
女性の不妊の原因としてもっとも多いのは着床障害である
女性の不妊の原因において、もっとも多いものは何だか知っていますか？実は、不妊の原因としてもっとも多いのは「着床障害」なのだそうです。
卵管へと排卵された卵子が、精子と出会うことで受精卵となります。受精卵＝妊娠ではありません。受精卵が子宮内膜にくっついて落ち着いてはじめて、妊娠成立となるのです。
子宮内膜に着床するのは、だいたい排卵から7日～10日後だと言われています。このとき、受精卵が着床せずに流れてしまうことを、化学流産といいます。着床障害は、なんらかの理由で受精卵が着床できずに化学流産をしてしまう人のことをいうのです。
では、着床障害はなぜ起こるのでしょうか。
はっきりとした原因はわかっていませんが、多くは子宮環境が整っていないために起こるそうです。子宮内膜が厚くなっていなく、受精卵が着床することができないのです。そんな不妊の改善に効果があると言われているのが、葉酸です。
葉酸には胎児の先天性の障害リスクを軽減させる働きがあることから、妊活中からサプリメントでの摂取が望ましいとされていますよね。
妊活中に葉酸サプリを飲む目的は、ほとんどの人が「先天性の障害リスクを減らす」ことですが、実は葉酸には「着床をサポートする」という働きもあるんですよ！
葉酸は子宮内膜を強化し、受精卵がスムーズに着床しやすい環境を作ることができます。
また、子宮内の血流を促進する働きにより、子宮の働きそのものをよくする効果も期待できますよ。
葉酸はDNAを合成して正常な細胞分裂を促進するためにも欠かせませんから、受精卵の成長にも欠かせないものです。
すべての不妊の改善に効果があるというわけではありませんが、子宮の環境を整えたり子宮内膜を強化するという働きにより、着床率を高めることはできるでしょう。
体外受精をしてもなかなかうまくいかないという人にも、葉酸を摂ることはおすすめだといえます。
着床障害の改善のために葉酸を摂るのなら、サプリメントから1日400μgを目安にしてみてください。
ただし、葉酸サプリを摂ったところで即効性はありません。少なくとも数ヵ月はかかると思っていてください。葉酸を摂ることで、妊娠しやすい体質へと改善していく、ということでしょう。
葉酸には赤血球を作って血液を増やす働きもありますから、冷えを改善して子宮や卵巣の働きそのものを良くするという効果も期待できます。
冷えていて血行が悪いと、子宮や内臓の動きも悪くなってしまいます。妊活の基本が「冷えの改善」というように、葉酸を摂って血行を良くすることで不妊の改善にもつながるのだと言えるでしょう。
このような点から、葉酸は不妊の改善にも効果があるのだといえます。また、葉酸は女性だけでなく、男性が摂取することもおすすめです。不妊に悩んでいる人は圧倒的に女性が多く、毎月リセットしてしまったときのショックというのは、男性にはなかなか分からないものです。
そんな女性の悲しみやストレス、プレッシャーというのを少しでも軽減するためにも、男性も一緒に葉酸サプリを飲んでみてください。
「一緒に妊活をしているんだ」と思えるだけで、女性のストレスは軽くなるものですよ。
強いストレスがあると妊娠はできませんから、そういう意味での不妊を改善するためにも、葉酸サプリは夫婦で飲むことをおすすめしています。
まとめ
葉酸はすべての不妊に対して効果があるわけではなく、即効性もありません。しかし、着床障害など一部の不妊に対しては一定の効果を得ることができるでしょう。
妊娠しやすい体質作りのためにも、ぜひ妊活中から葉酸サプリを飲むようにしてみてくださいね。
販売されている葉酸サプリの中には、「妊娠しやすくする効果」のある成分を配合した「妊活向けサプリ」も多く販売されています。
妊娠したい！という強い気持ちがあるのなら、サプリを選ぶときには成分にも注目してみることをおすすめします。
