ふとしたときにできる口内炎、つらいですよね。
口内炎ははた目には気づかれませんし、地味なものではありますが、痛みは相当なものです。
いままで一度も口内炎ができたことがないという人などいないと思いますが、口内炎の痛みのピーク時には食事をすることはおろか、唾を飲み込むことすらつらいです。
そんな口内炎ですが、「できやすい人」と「できにくい人」がいることをご存じでしょうか。
そして、口内炎の予防と改善には「葉酸」という栄養素が重要だと言われています。
ここでは、誰もが経験したことのある口内炎と、葉酸の関係についてご紹介していきます。
口内炎の種類と原因
口内炎ができるのは、口内の傷やビタミンの不足が原因だと言われています。
食事のときに頬を噛んでしまったことがあるでしょう?
噛んだときにできる「傷」から常在菌が繁殖し、口内炎という炎症になってしまいます。
常在菌は唾液が少ないことでも繁殖しますので、唾液を増やすことも口内炎の予防につながるといえます。
口内炎には、
- アフタ性口内炎
- カタル性口内炎
- 潰瘍性口内炎
の3種類があります。
もっとも多いのはアフタ性口内炎で、粘膜に数mmから大きくても1cm程度の白い潰瘍ができます。
ストレスやビタミンB群の不足が一番の原因です。
カタル性口内炎は、粘膜が赤く腫れる口内炎です。
常に痛みを伴うところが特徴です。
潰瘍性口内炎は、口内炎のなかではもっとも稀であり、もっとも危険なものでもあります。
放置するとガン化することもあります。
一般的な「口内炎」で、潰瘍性口内炎を指すことはほぼありません。
ここでいう「口内炎」とは、もっとも多くストレスやビタミン不足が関係している「アフタ性口内炎」についてお話ししていきたいと思います。
強いストレスを感じたときや疲れが溜まっていると感じたとき、口内炎ができることがありますよね。
これは、ストレスによって体内のビタミンがいつも以上に消費されてしまい、結果的にビタミン不足に陥っているからです。
口内炎と葉酸の関係
では、口内炎と葉酸にはどのような関係があるのでしょうか。
葉酸は、ビタミンB群の一種です。
葉酸には細胞分裂を促して、新しい細胞を作る働きがあります。
細胞を作る際の司令塔となる「核酸」を作ることにより、細胞分裂を促すことができるのです。
新しい細胞が作られれば、たとえ口内炎ができても治りが早くなることはいうまでもありませんよね。
アフタ性口内炎は、葉酸をしっかりと摂ることで予防することができると言われています。
葉酸が不足すると、細胞の生成が追い付かずに口内炎ができてしまうからです。
口内炎が頻繁にできるという人は、ビタミンの中でも特に葉酸が不足しているのかもしれません。
葉酸欠乏症の症状にも、「口内炎」というのがあるほどです。
葉酸を摂ることで細胞が生成されるだけでなく、葉酸には赤血球を作る働きもあります。
赤血球を作って血液を増やすことで、血行を促進する効果もあるんですよ。
血液内の赤血球(ヘモグロビン)は、酸素や栄養を身体の隅々まで運ぶ役割があります。
酸素や栄養がなければ細胞は活性化しませんし、炎症を治すこともできません。
その点でも、葉酸は口内炎の改善に効果的であると言えるのではないでしょうか。
葉酸を効率的に摂って口内炎予防
葉酸はビタミンB群であるため、水溶性のビタミンです。
水に溶けやすく熱に弱いため、食品から摂るのはとても難しいのが現状なのです。
調理の過程でその大半が失われてしまうとも言われています。
また、葉酸は体内での吸収率も50%ほどと低いです。
葉酸を含むものをたくさん食べたつもりでも、実際に体内に吸収された分はわずかということも少なくありません。
葉酸を効率よく摂りたいのなら、食品よりもサプリメントがおすすめです。
サプリメントの葉酸は体内で吸収されやすく加工されていますので、食品よりも確実に、かつ効率よく葉酸を摂ることができるのです。
ただ、合成葉酸(モノグルタミン酸型葉酸)にも、天然由来のものと化学合成のものとがあります。
安価な葉酸サプリメントの多くは、石油などの食品以外のものから人工的に作られた化学合成の葉酸です。
妊娠中なら間違いなく天然由来の合成葉酸をおすすめするのですが、そうでないならどちらを選んでもいいでしょう。
葉酸の摂取は、長い目で見ていかなければ効果を感じることはできません。
薬ではないので、口内炎の改善も即効性があるわけではないのです。
そのため、「安い」ということは1つのメリットではあります。
サプリメントの葉酸は吸収率が高いという話をしましたが、その分過剰摂取には気を付けなければなりません。
サプリメントの場合は、1日あたりの摂取量をきちんと守るようにしてください。
葉酸サプリの多くは、妊婦をターゲットにしています。
妊婦向けの葉酸サプリメントには、葉酸を体内でしっかりと働かせるために必要不可欠なビタミンB6やビタミンB12、ビタミンCが配合されているものも多いです。
葉酸は単体で摂るよりも他のビタミンB群やビタミンCと一緒に摂ることで効果を発揮します。
できるだけこのようなビタミンの配合されたサプリメントを選びましょう。
また、疲れやストレスを溜めることでもビタミンB群は消費されていきます。
日頃からストレスを溜めないようにすることも、口内炎の予防と改善につながるのだと言えるでしょう。