現在、あなたはどのくらいのストレスを感じていますか?
ストレス社会と呼ばれる現代ですから、多くの人が強いストレスを感じていることでしょう。
ストレスというと「マイナスのイメージを与えるもの」ばかりが思い浮かびますが、本来ストレスというのは嫌なことも嬉しいこともすべてを指します。
何らかの刺激を受けたときの、心や身体の状態のことをいうのです。
ストレスと聞くとイライラなどが真っ先に浮かびますが、良いこともすべて「ストレス」なのです。
ストレスをまったく感じずに生きることなど不可能です。
ただ、ここでいう「ストレス」は、主に心身にマイナスの印象を与えるものを指すこととします。
自分自身が「つらい」「嫌だ」と感じるようなことです。
たとえば、仕事での上司の圧力、恋人の束縛、お金がない、子どもが言うことを聞かないなどはすべて「ストレス」になりますよね。
自分でストレスの解消方法を知っていれば、ストレスが溜まったと感じたときでも、すぐにストレスを発散することができます。
しかし、ストレスを自覚している人ばかりではありませんし、ストレスの解消方法を知っている人ばかりでもありません。
とはいえ、良くも悪くもストレスは感じています。
そんなストレスは、自分の許容範囲を超えると心身に様々な悪影響を及ぼしてしまいます。
できるだけ早く、ストレスをなくすことが大切です。
実は、妊娠中に欠かせない栄養素である葉酸が、ストレスに効果があると言われているのです。
ここでは、ストレスと葉酸の関係についてご紹介していきます。
ストレスの種類
女性の場合、ストレスには、自律神経によるものと卵巣の衰えによるものとがあります。
自律神経系のストレスは、ストレスによって自律神経のバランスが乱れることで起こります。
神経系に不調が出るため、不眠やうつなどが症状に出ることがあります。
卵巣の衰えは、女性ホルモンの分泌バランスを乱してしまいます。
女性の体は女性ホルモンによって、様々な状態を保っています。
生理周期によって毎回同じように女性ホルモンは分泌され、そのバランスを保っているのですが、バランスが乱れると当然不調を招きます。
身近なものでは生理不順やイライラなどがそうですね。
女性ホルモンの分泌が減ると、神経伝達物質の1つであるセロトニンの分泌も減少してしまいます。
セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれていて、セロトニンが不足すると心のバランスが崩れると言われています。
実際、うつ病の人は健康な人よりセロトニンの分泌が少ないことが分かっています。
ストレスに葉酸が効果的な理由:脳の神経細胞の回復効果
では、なぜこれらのストレスに「葉酸」が効果的なのでしょうか。
葉酸はビタミンB群の一種で、疲労回復の効果もあります。
そして、葉酸はDNAを合成して細胞分裂を促す働きがあります。
脳の神経細胞の回復効果もありますので、ストレスによって傷ついた神経細胞を、正常な状態に戻す効果があります。
脳の神経系に反応しますので、精神の安定効果が期待できるのです。
葉酸は、うつ病の予防や改善にも効果があると言われています。
また、葉酸は先ほどお話しした「セロトニン」の合成にも欠かせません。
セロトニンは必須アミノ酸であるトリプトファンから作られます。
トリプトファンは必須アミノ酸であるため、体内で合成することはできません。
そのため、食事から摂取することになります。
トリプトファンは、それだけではセロトニンを合成することはできません。
ビタミンB6と葉酸が必要です。
この2つのビタミンの力を借りて、初めてトリプトファンは葉酸を作ることができるのです。
葉酸がストレスに効果的だという理由は、この2つです。
- 脳の神経系に反応して精神を安定させる
- セロトニンの合成を手伝う
これらの働きにより、ストレスを軽減することができます。
葉酸は水溶性ビタミンのため、食事からたくさんの量を摂ることは難しいかもしれません。
そんなときは、サプリメントを利用してみてください。
葉酸サプリメントを選ぶときは、葉酸だけではなくビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE、ビタミンCなどが一緒に摂れるものを選ぶと尚良いでしょう。
ビタミンは単体よりも、合わせて摂ることで相乗効果を発揮します。
葉酸サプリメントを摂ることでストレスを軽減することはできますが、ストレスそのものをなくすことはできません。
日頃、自分自身がどんなことにストレスを感じているのか、どうすればストレスを感じずにすむのかを一度考えてみましょう。
葉酸のストレスへの効果は、残念ながら即効性はありません。
たくさん摂ればいいというものでもありませんから、今すぐにストレスをなんとかするというよりは、「ストレスの予防」といったほうがふさわしいのかもしれませんね。
どちらにせよ、自分なりのストレス解消法を知っておくことが、このストレス社会を健康に生き抜く方法であることは間違いありません。